カテゴリー「小説」の記事

2024年5月25日 (土)

極楽 征夷大将軍

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この「極楽 征夷大将軍」は室町幕府の祖・足利尊氏を描いた物語です。

この小説に描かれている足利尊氏は、やる気がなく、使命感もなく、執着もない、そんな性格に描かれています。

しかし、そんな足利尊氏が天下を取り征夷大将軍に成れたその訳が何となく分かるような気がします。

物語は、足利尊氏と、そんな尊氏を助ける弟の直義と、足利家の重臣・高師直を中心に描かれていきます。

何度も絶望的な危機に陥りながら、また復活していく尊氏の不思議な能力の秘密が描かれていると思います。

北条家の滅亡から、建武の中興、南北朝など、この時代の歴史は非常に分かりにくいのですが、この小説で、その訳が分かったような気がします。

源頼朝の時代や戦国時代、幕末から明治維新の時代は小説や大河ドラマで繰り返し描かれますが、室町時代はあまり取り上げられません。

しかし、私はこの時代に面白みを感じています。

 

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2024年5月10日 (金)

世田谷駐在刑事

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主人公の小林は日本有数の高級住宅地の駐在所に勤務する警察官(駐在さん)だが、彼にはもう一つ、組織対策第四係長でもある。

組織対策としての彼の能力には定評があり、組織対策全国指導官の肩書もある。

二つの顔を持つ小林は、警視庁内でもその名を知られた「駐在刑事」である。

この小説の中で彼は駐在さんとして、また組対の刑事として活躍するのだが、物語は警察官の日常の様々な活動を描きながら事件を解決していくようになっている。

この小説の作者は大学の法学部を卒業後、警視庁に入庁し警備部や公安部、内閣官房などを経験した元警察官とのこと。

そのため警察官の仕事について詳しく描かれており、特に駐在さんの日常の仕事や、組織対策課の仕事ぶりなど、実際の経験があるから描けるリアリティが感じられる小説でした。

 

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2024年4月19日 (金)

ホライズン・ゲート

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物理的に自然発生しない規模の超巨大ブラックホール〈ダーク・エイジ〉は、どうやら人工物らしいことがわかった。

宇宙連邦の科学者たちは、地平面探査基地・ホライズン・スケープを建設し特異点の調査を開始する。

主人公はヒルギス人の狙撃手・シンイー、過去・現在・未来を見通す力を持つパメラ人の少年・イオとともに、別の宇宙へと続く(門)の探査を続けている・・・。

物語は超巨大なブラックホールの事象の地平面付近にて恐るべき加速度と時空のゆがみと闘うという壮大なSFとなっている。

非現実的な世界と特殊な超能力を持つ種族の登場人物など、いかにもSFらしい小説だった。

この物語はハヤカワSFコンテスト大賞受賞作だそうです。

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2024年4月 6日 (土)

黄泉から来た女

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内田康夫氏作の浅見光彦シリーズのミステリーです。

物語の舞台は日本三景のひとつ天橋立のある京都府宮津市と山形県鶴岡市にある出羽三山です。

出羽三山とは月山、湯殿山、羽黒山を総称した呼び名で、そのうちの月山は霊魂が最後に行くと言われている信仰の山、つまり黄泉の国だと言われているとのこと。

物語は鶴岡市の出羽三山のエリア付近で起きた地すべりの跡から数十年は経過しているとみられる身元不明の白骨死体が見つかったというプロローグから始まります。

そして物語の舞台は京都府宮津市の天橋立へと移り、そこで殺人事件が起こります。たまたま居合わせたルポライターの浅見光彦はその事件に巻き込まれていきます。

そして宮津市で殺された女性は山形県の鶴岡市から来たことがわかります。

物語は天橋立の旅情と、信仰の山出羽三山の旅情と宿坊や御師など修験道にかかわる様々なことが描かれて、とても興味深い内容となっています。

事件の犯人捜しのストーリーはさておき、信仰の山、出羽三山に関わる内容はとても面白いと思いますので皆さんも是非一度読んで見てください。

 

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2024年3月23日 (土)

5A73

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この小説の題名「5A73」はパソコン等で表示されるJISコードで、そのコードに相当する漢字を表す。

その漢字とは、この本の表紙に大きく描かれている文字で、漢字の「日」の下に「非」が描かれた形をしている。その文字は本来存在しないにもかかわらずパソコン等では表示される「ゆうれい文字」だという。

さて、ストーリーですが、地下鉄に轢かれて男が死亡したところから始まる。この事件により、関連性不明の不審死は4件目となった。

4件の不審死は、それぞれ自殺が疑われる状況であるが、4件に共通なのは身体に残された「ゆうれい文字」の「暃」だった。

4件目の轢死体には身体の一部に上記の「暃」がタトゥシールで書かれていたのだ。それは、他の3件にもその「暃」が何らかの形に描かれていたのだった。

その「暃」は通常使われることもなく、意味も定かではないものであり、その文字が描かれた事件が相互に無関係とは思えないのだった。

ただ、その「暃」以外の状況は犯罪性を疑わせるものは全くなかった。

そこでこの事件の捜査を命じられたのは警視庁刑事部の「刑事部別室」に所属する山本と早川の二人だった。「刑事部別室」とはテレビドラマの「相棒」の「特命係」のような、組織捜査を行わない特殊な部門である。

物語は、普通の犯罪捜査というより「暃」の意味を調べるストーリーを中心に進んでいくのです。

果たして、この事件の真相とは・・・。

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2024年3月 8日 (金)

容疑者Xの献身

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帝都大学の物理学部准教授である湯川学の推理で完全犯罪の謎を解く東野圭吾作のガリレオシリーズ初の長篇で直木賞受賞作品だということです。

天才数学者でありながら不遇な日々を送っていた高校教師の石神はアパートの隣の部屋に住む女性にひそかな思いを寄せていた。

彼女は暴力を振るう夫と離婚し、その男から逃れてこのアパートに娘と一緒に住んでいたのでした。

そんなある日、彼女を訪ねてきた前夫と争いになり、彼女たちが前夫を殺害してしまったのです。

それを知った石神は二人を救うために完全犯罪を企てた。

警察はまんまとその企てにはまり、アリバイの壁に阻まれ捜査は難航していました。

捜査員のひとり、草薙刑事は知り合いの湯川学准教授に事態を説明し助言を求めました・・・。

そして湯川は完全犯罪の謎を解き明かしていきます。

この物語は、映画かテレビドラマで見たことがあるような記憶がありますが、小説で読むと細かな点が良く考えられていて、非常によくできたストーリーであることがわかりました。

なお、この小説の中では主人公の湯川学は准教授となっていますが、別の新しい小説では教授に昇格していたように記憶しています。

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2024年3月 2日 (土)

街とその不確かな壁

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この本は「第一部」「第二部」「第三部」の3つの部分にわかれて合わせて660ページほどにわたる長編小説です。

主人公の「ぼく」は17歳の頃、16歳の不思議な少女に一種の淡い恋心を抱くが、前触れもなく突然その少女は彼の前から消え去った・・・。

彼は大学を卒業後、書籍の取次ぎをする会社に就職し、40歳を迎えた頃、彼の身に変化が起こる・・・。

その変化により、彼はリアルと非リアルの世界の両方で生きることになる・・・。そして、ひとりは現実のこの世界に生き、もう一人はどこにあるかわからない壁に囲まれた世界で空想の世界で生きることになる。

「第一部」では、こちらの世界と壁で囲まれた町とが交互に描かれ、不思議な世界へと好奇心がくすぐられます。

そして「第二部」「第三部」へと繋がっていきます。

村上春樹氏の小説によくある不思議な世界がそこに語られていきます。

この物語は登場人物が少なく、それぞれが変わった個性の特徴ある人物像でわかりやすく、村上春樹氏の小説としては読みやすいと感じました。

 

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街とその不確かな壁

2024年2月17日 (土)

地図と拳

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この本は600ページを超える長編で日清戦争後の旧満州を舞台に西暦1899年から第二次世界大戦後の1955年にわたる出来事を背景に描かれた壮大な物語でした。

どこまでが史実でどこがフィクションか私にはわかりませんが、この時期にこの地域でどんなことが起きたかを感じ取ることができました。

日本から密偵に帯同し、通訳として満州に渡った男。 ロシアの鉄道網拡大の為に派遣され、満州の地図作成に情熱をかけたロシア人神父。 叔父に騙されて不毛の土地に移住した男。 地図に描かれた存在しない島を探し、海を渡った男・・・。 

様々な思惑で満州国に引き寄せられた人々、それぞれの思惑を絡ませながら物語は展開し、そこでは知略と殺戮が繰り広げられていきます。

不毛の地だったところに都市を建設し、それが破滅していく・・・、あるいは戦争の虚しさ・・・などを深く感じさせる小説でした。

 

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地図と拳

2024年2月10日 (土)

十津川警部 絹の遺産と上信電鉄

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警視庁捜査一課の西本刑事が、世界遺産に登録されて間もない群馬県の富岡製糸場で毒殺された。

十津川警部はさっそく捜査に乗り出すのだが、犯行当日、西本が行動を共にしていた謎の二人組が浮上した。

捜査を進めると、九か月前には、西本は捜査を休み、富岡を走る上信電鉄の写真を撮影していたことが分かった。

上信電鉄は、高崎と下仁田間を走る全長33.7キロの小さな私鉄である。

物語の中では、この上信電鉄の終点の下仁田駅から2つ手前にある、珍駅名として知られる南蛇井駅(なんじゃいえき)が絡んでくる。

更に、高崎にあるダルマ市で知られる達磨寺で女性の他殺体が発見される・・・。

群馬の私鉄沿線が舞台のこの事件、果たして真相は・・・・。

 

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2024年1月20日 (土)

アクティベイター

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この本の題名「Activator」とは日本語にすれば「活動的にする人」とか「活性剤」などという意味のようですが、この小説の中では特別な意味を持っているようです。

物語の主人公の「真丈太一」はアネックス総合警備保障の警備員だが、ただ者ではなく、めちゃくちゃ格闘技が強いのだ。

さて物語は、中国から飛来したと思われるステルス爆撃機が日本の領空に侵入したところから始まる。自衛隊のF2戦闘機がスクランブル発進したがステルス爆撃機のパイロットは亡命を希望、そして羽田空港に着陸した。

爆撃機のパイロットは女性で事情聴取の為に護送中に何者かに拉致されてしまった。そこで、主人公の真丈太一が彼女を探し助けることになるのだ。

爆撃機には核兵器が搭載されているという情報があり、もし羽田で爆発すれば甚大な被害が発生する。

果たしてこれはテロか宣戦布告か。物語は予測不能の国際サスペンスとなっていく・・・。

核兵器起爆のカギを握る女性パイロットをめぐり、中国の工作員、ロシアの暗殺者、アメリカの情報将校、韓国の追跡手などが暗躍し、壮絶なバトルが繰り広げられていくのだった・・・・。

 

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