カテゴリー「ドキュメンタリ」の記事

2023年3月 4日 (土)

座間9人殺人事件

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「座間9人殺人事件」とは、2017年に起きた、当時27歳の男(白石隆浩)がネットで知り合った自殺願望の女性など9人を次々と殺害した事件です

著者は渋井哲也さんというジャーナリストの方です。

この本では、まず最初に報道やネットの情報をもとにしたこの事件の概要を書いてあります。

次に、拘置所にて白石と面会による会話などが描かれています。

続いて、裁判の傍聴に基づいて尋問やそれに対する白石の陳述などが紹介され、彼の異常な犯行の様子が明らかになります。

公判での尋問と陳述により、白石に引き寄せられる被害者の心情と、それを巧みに操り、自分の欲望を満たそうとする様子が明らかになります。

公判の様子の紹介の後、白石とネットでやり取りした生き残った女性の言葉などが紹介され、この問題に対する警鐘が描かれています。

いずれの被害者も心に何らかの傷を負っていたようですが、簡単に自殺願望に至るものでしょうか。

犯行順に9人に対する供述が紹介され、読んでいると気持ちが悪くなります。

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2022年7月 9日 (土)

ルポ 路上生活

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この本はルポライターである著者が財布に現金7000円だけを入れて2021年7月23日から2か月間の間、路上生活、つまりホームレス生活を実際に体験した実録です。

路上生活は「東京都庁下」「新宿駅西口地下」「上野駅前」「上野公園」「隅田川高架下」「荒川河川敷」の六つのエリアです。

実際に体験したことはもちろん、その間にほかのホームレスや彼らがかかわる様々な人々との出会い、そして彼らのそれぞれの事情など興味深い内容が描かれています。

この本によれば路上生活は想像を絶する過酷な環境ではありますが、少なくとも東京都下の上記の場所では頻繁に炊き出しなどが行われており、飢えることはないという実態もわかりました。

一口にホームレスと言ってもそれぞれに事情があり、生き方にこだわりを持っている人もおり、その生活実態は人により異なっているようです。

しかし、少しでも快適な路上生活を送る為に、仲間間の情報ネットワークを持ち、炊き出し情報などを適切に利用する必要があるようです。

そして、路上生活と言っても場所により条件が異なることもわかりました。

路上生活など絶対に経験したくありませんが、この本を読んで路上生活者の実態に対する理解が深まったことは間違いありません。

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2022年3月25日 (金)

最悪の予感

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この本は日本では2021年7月に発行されたばかりの本です。

中国の武漢で感染が始まった新型コロナウイルスは日本で豪華客船ダイヤモンド・プリンセス号での感染が世界の注目を浴びていた頃、徐々に世界中に広がり始めていった。

世界で最も医療の進んだ医療先進国アメリカも例外ではなかった。

しかし、トランプ大統領やCDC(疾病対策センター)は事態を軽視し、対策を怠り情況を傍観している状態だった。

このような時、本来先頭を切って活動すべきCDCや地域の保健担当部署など公的組織が政権に忖度して積極的な働きをしなかたった。

そんな中で、パンデミックを予感した一部の人たちが自らの立場を超えて動き出したのでした。

アメリカには必要とされるときにヒーローが現れる、そんな気概を持った人が少なからずいるということに感心しました。

この本では、そんな型破りな人々に焦点を当てて米国での新型コロナウイルスとの闘いを描いたドキュメンタリです。

米国はコロナ感染者数でも死亡者数でも世界最多となっています。それはトランプ大統領のコロナ感染対策軽視の政策だけでなく様々な問題があったことがわかりました。

そして、日本でも他人事ではありません。例えば新型コロナウイルス用のワクチンの開発など、まったく間に合いませんでした。

公的機関の責任者の方には是非ともこの本を読んでいただきたいと思いました。

2019年6月22日 (土)

黒い報告書2

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この本の題名「黒い報告書」とは雑誌「週刊新潮」の連載記事の題名で実際に起きた男女の愛憎や欲にかかわる事件を短い物語にしたものである。この本は以前紹介したこともあるこのシリーズの2冊目ということになる。

一見、普通に居そうな男女だが、ちょっと異常な性格が、運悪く、或いはちょっとしたはずみで、運命が狂ってしまい、何故か破滅への最悪の選択をしてしまう男女の物語が16編収められている。

本のカバーに書かれているダイジェストを以下に紹介する。

 SMに溺れたカップルの悲惨な末路。

 少女売春にハマる男たち。

 ホストに狂った女の哀れな破滅。

 玉の輿を狙う看護婦の淫靡なたくらみ。

 ・・・・・・・・・・。

 

 

 

 

2018年10月19日 (金)

未解決事件の戦後史

Photoこの本では昭和の時代(戦後間もなくの頃か平成になるまでの間)に起きた未解決事件を描いた本である。

この本では狭義には未解決事件とは言えないが、容疑者が逮捕、起訴されていても、そこに疑問が投げかけられていたり、不可解な点が多かったり、社会的に大きなしこりを残した事件も取り上げられている。

戦後間もない頃に起きた「帝銀事件」「下山事件」「草加次郎事件」「力道山刺殺事件」などから始まり、「三億円事件」など・・・。

「帝銀事件」や「下山事件」などは私が生まれる前の事件で、名前は聞いたことはあるが、詳しいことは知らなかった。

そして、「よど号ハイジャック事件」「あさま山荘事件」「ロッキード事件」「日航ジャンボ機墜落事件」など24の事件が「未解決事件」として書かれている。

時には昭和の時代のダークサイドを読んでみるのも良いではないでしょうか?

2018年7月 6日 (金)

スクールカースト

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「なぜ、あのグループは教室を牛耳っていて、このグループにははしゃぐ権利”すら与えられていないのか」。
 
この本では小学校、中学校、高校の同学年の児童や生徒の間で共有されている「地位の差」を「スクールカースト」と定義し話が進められています。

そして「スクールカースト」そのものはいじめではありませんが、いじめや不登校の原因になることもあります。

この本で語られている「スクールカースト」の実態は、自分が児童・生徒だった時代の経験からも部分的にはあり得ることだと思える部分がありますが、果たしてどこの学校でも見られる現象なのか疑問に思える部分もあります。

しかし、当時と現代では子供たちを取り巻く社会環境は全く違うわけで、現代の児童・生徒を持つ親たちはどう接していけばいいのか考えさせられます。
 

2018年1月27日 (土)

殺人犯はそこにいる

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群馬県と栃木県の県境、半径10キロという狭いエリアで5人の少女が姿を消した。

最初の事件は1979年に、最後の事件は1996年に起きている。

一番最後に起きたパチンコ店からいなくなった少女以外は死体で発見されて殺人事件として捜査されていた。

同一犯による連続事件と疑われるが、何故か最初の足利事件だけが解決済みとなり、犯人とされた菅谷利和さん犯人として無期懲役が言い渡された。

その後、最新のDNA鑑定の結果、再審により菅谷さんの無罪が確定したことはご存知のとおり。

この本では、警察と検察、および警察の依頼でDNA鑑定を行った科警研がいかに杜撰であったかが書かれている。

この本の著者による調査の結果、疑わしい男が浮上するも、警察組織の勝手なご都合により有耶無耶にされ、今だ5件の事件の犯人はのうのうとあなたの隣で暮らしている。

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2017年2月 3日 (金)

キリストの棺

876x12801980年の3月28日の金曜日、エルサレムの建設現場で、長らく地中に眠っていたと思われる墓が発見された。

そこには10個の骨棺が納められていた。

そして、それらの骨棺には聖書に登場する人物名が刻まれていた。

これらの骨棺はカタログ番号が付けられIAAA(イスラエル遺物庁)に保管された。

登録番号80/505の骨棺には「マリア」、80/503の骨棺には「ヨセフ」、80/502の骨棺には「マタイ」、80/503の骨棺には「ヨセフの息子イエス」、80/500の骨棺には「師として知られたマリアムネ」・・・・・と。

しかし、これらの名前は当時のエルサレムでは普通に存在する名前だとして特に注目されることはなかった。

2002年9月にこの本の著者の一人であるシンハ・ヤコボビッチの元に考古学の権威ハーシェル・シャンクスから、これらの骨棺の情報がもたらされた。

そして、彼らは統計学的計算から、この墓がイエス・キリストとその家族らの墓である確率が高いことを導き出したのだった。

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2016年7月 2日 (土)

エリア51

51「エリア51」というのは米国のネバダ州に実在する謎に包まれた軍事施設である。

そこで何が行われているかは米国大統領でさえも必要がない限り知らされないという所である。

映画「インディペンデンスデイ」ではそこに墜落したUFOとそれに乗っていた宇宙人がとらわれていた。そして宇宙人の攻撃による米国の危機に際し、初めて大統領に、「エリア51」の存在が知らされたように描かれていた。

実際の「エリア51」はネバダ州の砂漠地帯にある広大な政府管理地域にあり、エリアを区切り番号を付られて、かつては核実験などが行われたりしたところに隣接する。

UFO墜落・宇宙人の遺体回収で知られる「ロズウエル事件」の舞台としても世界的に有名である。

だが、そこは秘密のベールに隠され真相は謎のままであった。

しかし近年になり、一部の情報が機密解除となり、それにともない、口をつぐんでいた元「エリア51」に勤務していた人たちの証言も得られるようになったという。

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2016年3月 4日 (金)

下流社会

Photo1950年代後半から1970年代前半にかけての高度経済成長期に中流社会が発展した。いわゆる「新中間層」である。

つまり、主としてサラリーマンであり、財産は特に持たないが、所得が毎年増えて生活水準が向上していくという期待を持つことができる「中」の人が増えた。

だが現在、階層格差が広がっている。

つまり、この「中」が減って「上」と「下」に二極化している。

ここでいう、「下流」は「下層」ではない。

「下層」というと本当に食うや食わずの困窮生活をしているイメージである。

「下流」は基本的には「中の下」である。

食うや食わずとは無縁の生活であるが、やはり「中流」に比べれば何かが足りない。

その足りないものとは、それは意欲である。

「下流」とは、単に所得が低いということではない。コミュニケーション能力、働く意欲、学ぶ意欲、消費意欲、つまり総じて人生への意欲が低いのである・・・・・・・。

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