カテゴリー「文化・芸術」の記事

2018年12月 7日 (金)

「騎士団長殺し」の「穴」を読む

Photoこの本は文芸評論家の谷崎竜彦氏が村上春樹の小説「騎士団長殺し」について論じたものである。

この本の”はじめに”にこう書いてある・・

本書は表層で語られる「物語」を脱構築しながら、疾走する村上の身体性をもつ「文体=エクリチュール」に支えられて語られる「穴」の「語りの様態」を見るものだ。具体的には「穴」から解き放たれた「免色」の複雑で多様性を持つセクシュアリティ、「騎士団長」の死、エロティックなばかりの関係性に見られる暴力の子体制を解き明かすことになる。・・・・。

実のところ、とても難解で、私には十分理解できなかった。

しかし、いくつかの点において解ったこともあるし、納得できるところもある。

興味のある方は読んでみてください。

 

2017年1月20日 (金)

嫁いでみてわかった!神社のひみつ

Photo東京育ちで東京でライターをしていた著者が二千年の歴史を持つ大阪の神社の嫁になった。

その経験をもとに書かれた本である。

神社の日常や様々な行事などについて、神社の嫁の目から見たことが書かれている。

神社や神道について、日本人の冠婚葬祭、四季のしきたりなど、知らなかったことがわかってくる。

後半には神社用語辞典などがついており、詳しく解説されている。

2016年12月18日 (日)

日本はなぜ世界で一番人気があるのか

Photo今、世界は猛烈な日本ブームに沸いている。

日本のマンガ・アニメが世界を席巻し、食文化、モノづくり、日本語、和の心、エコ・・・、あらゆる日本文化に好意が寄せられている。

なぜ「ミシュランガイド」は東京に最多の星を付けたのか?

どうして「もったいない」が環境保全の合言葉にえらばれたのか?

この本では具体的な事実をこれらの理由を説明している。

私は江戸時代という長く続いた平和のおかげで、上記のような文化が日本人の心に醸成されたのではないかと思っていた。

しかし、この本によれば、日本人のモノづくりの源流は縄文時代、あるいは旧石器時代にも遡るものだと、具体的事例をあげてのべられている。

そして日本という国家は大和政権が成立して以来、継続している世界で唯一の国家であるという事実と、なぜそうなったかという理由も説得力があった。

しかし、この本の後半では日本の起源を天孫降臨にまで結びつけるのは飛躍しすぎであろう。

この本は冷静に日本と日本人がどのように現在のような独自の文化を育んできたのかを改めて考えさせてくれた。

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2015年10月 9日 (金)

病む女はなぜ村上春樹を読むか

Photo「病む女はなぜ村上春樹を読むか」という題名のこの本、たまたま目に留まったので読んで見た。

村上春樹のことがたくさん書いてあるのかと思っていたが、確かに村上春樹のことも書いてあるが、明治の文豪から外国の有名作家の名前等が次々と出てきて、この著者の嗜好にそってやり玉にあげられる。

私が期待した内容とは少し違っていたようだ。

しかし、理系の私には、こういう文学的な内容には疎いので、「ふんふん」とそれなりに面白く読ませた貰った。

また、村上春樹についても、なるほどと納得することが多かった。

村上春樹がノーベル文学賞候補と言われながら、いまだ受賞できないのは何故かなど、興味を持って読んだ。

私としては、作品が純文学であろうと通俗小説であろうとかまわないが、この本ではそれにこだわっている。

確かに賞を授ける側からすれば大事なことではあろう。

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2015年5月 1日 (金)

ユーミンの罪

Photo_5題名は「ユーミンの罪」となっていますが、内容はユーミンのアルバムの解説のような感じです。 

1973年のアルバム「ひこうき雲」から1991年に発売された「終わりと始まり」までの20枚のアルバムに収められた曲について詳しく語られています。 

私もユーミンフアンの一人ですので、ユーミンの曲はたくさん聞いていますが、この本を読んで初めて気付いたことがたくさんありました。 

軽い曲調で何気なく聞いていた曲が、本来は重苦しい失恋や、自殺を歌った曲だったり、た改めて驚きました。 

「ユーミンの罪」という題名はユーミンが若い女性達のライフスタイルに大きな影響を与えたことを言っているのでしょう。 

例えば、自立する女性の背中を押すような歌がたくさんあり、結果として晩婚化や、婚期を逃したりする現象を生んだようなことでしょう。

別な言い方をすれば、多くの女性たちにユーミンの歌で現実とは乖離した幻想を抱かせてしまった・・ということでしょうか。 

この本の著者の女性もユーミンの歌に影響された一人かも知れません。

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2014年9月12日 (金)

私は日本のここが好き!

Photoこの本は「文芸春秋」の2006年臨時増刊号に掲載された特集記事を元にして単行本として出版されたものだそうです。

日本に住んだことがある(今も住んでいる人も)外国人54人の「私は日本のここが好き」というテーマでのインタビュー記事です。

そして、私たち日本人には当然と思っていた常識やモラルが外国人から見ると驚きであり、彼らを日本好きにしてしまったことがたくさん語られているのです。

例えば、

教育レベルの高さ、治安の良さ、時間厳守の電車やバス、店員などのサービスの良さ、より良い物を作り出そうとする向上心、伝統的文化や技術を継承していく国民性、仕事ぶりの確かさや信頼性など。

日本では当たり前と思っていることが、外国ではそうではないんだと、逆に再認識されることもたくさんありました。

ここまで日本のことを褒められると、日本人としてうれしくなります。

でも、この本で褒められているような日本人の良いところが、最近少しづつなくなっているように思えることもあり、おおいに反省すべきでしょう。

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