ルポ 路上生活
この本はルポライターである著者が財布に現金7000円だけを入れて2021年7月23日から2か月間の間、路上生活、つまりホームレス生活を実際に体験した実録です。
路上生活は「東京都庁下」「新宿駅西口地下」「上野駅前」「上野公園」「隅田川高架下」「荒川河川敷」の六つのエリアです。
実際に体験したことはもちろん、その間にほかのホームレスや彼らがかかわる様々な人々との出会い、そして彼らのそれぞれの事情など興味深い内容が描かれています。
この本によれば路上生活は想像を絶する過酷な環境ではありますが、少なくとも東京都下の上記の場所では頻繁に炊き出しなどが行われており、飢えることはないという実態もわかりました。
一口にホームレスと言ってもそれぞれに事情があり、生き方にこだわりを持っている人もおり、その生活実態は人により異なっているようです。
しかし、少しでも快適な路上生活を送る為に、仲間間の情報ネットワークを持ち、炊き出し情報などを適切に利用する必要があるようです。
そして、路上生活と言っても場所により条件が異なることもわかりました。
路上生活など絶対に経験したくありませんが、この本を読んで路上生活者の実態に対する理解が深まったことは間違いありません。
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