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2021年5月

2021年5月29日 (土)

温泉教授の温泉ゼミナール

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温泉は日本人にとって身近な癒しのスポットです。

この本は、その温泉について温泉教授を自称する著者が日本の温泉について熱く解説したものです。

著者はこの本の中で「全国に次々とたてられた公共温泉施設は、果たして人々を癒すことができるのか?」 と、私たちの温泉に対する”幻想” ”常識”を打ち砕き、温泉に対する正しい見方、選び方がわかるようになります。

実情に合わない温泉法、温泉分析書のカラクリ、循環湯の恐怖など多くの温泉の問題点について警鐘を鳴らすとともに、温泉の見分け方、楽しみ方などの情報が満載です。

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2021年5月22日 (土)

梅と水仙

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明治4年(1872年)、元幕臣の津田仙は彼の娘・梅を初めての女子留学生として米国へ送り出すことを決めた。

梅は5人の女子留学生の中で最年少のわずか6歳でした。

梅は11年間の米国留学を終え帰国したときは17歳になっていました。

当時の日本は女性に教育はいらないという風潮の時代でした。

そんな日本に帰国した梅は女子教育の必要性を説き、様々な軋轢に悩みながらも英語教育などに尽力していきます。

そして、女子教育を行う学校を作りたいという夢を持つ梅は米国の大学教育を受ける為に再び渡米します。

大学を卒業し帰国した梅は華族女学校の教授、東京女子師範学校の教授などを勤め、明治33年、ついに女子英学塾を立ち上げたのです。

それは津田塾大学として現在に受け継がれ、自立を目指す女性たちを輩出しているということです。

この本は女子教育の先駆けとなった津田梅子とその父の人生を描いた感動の歴史・伝記小説です。

ネットで知ったのですが、この小説の主人公の梅という名前は実際は「うめ」とひらがな表記だったようで、後に梅子と改名したようです。

津田梅子は現在の樋口一葉に代わって新しい5千円札の顔なるようですので、これを機会に津田梅子とはどういう方だったのか、この本を読んでみませんか。

2021年5月15日 (土)

足利の血脈

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京都の足利将軍家は15代将軍の義昭が織田信長に追放され、のちに豊臣秀吉のお伽衆ととして山城国1万石の大名となったが、その後、大名家としては残らなかった。

一方、足利尊氏は鎌倉の地に関東を治める鎌倉公方として尊氏の子の足利基氏を配した。

この物語は一方の足利家である鎌倉公方家が様々な波乱の波にもまれながら、喜連川足利家として江戸時代を大名家として生き残った足利の血脈を描いた小説です。

そして、物語は歴史の表舞台には表れない忍びの集団、風魔一族とさくら一族の戦いを通して描かれています。

風魔一族は箱根山中に本拠を持つ忍び集団で北条氏に仕え、さくら一族は栃木県さくら市あたりを本拠とした忍び集団で鎌倉公方の流れをくむ古賀公方に仕えたと書かれています。

この小説は7人の作家により書かれた7つの短編から構成されており、全体として鎌倉公方家の分裂・興亡の物語が書かれています。

室町時代の関東の歴史を表には表れない忍者同士の戦いを通して描いた物語としてとても面白かったです。

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2021年5月 9日 (日)

日本の貧困女子

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現代の日本では働く女性の3人に1人が貧困状態だそうです。そこから家族、地域、制度の3つの縁をなくした女性たちが最貧困女子に落ちていくのだという。

そんな最貧困女子と思われる女性たちを取材し、その現実を描いた本です。

この本では東京(大都市)、北関東(地方)、そして沖縄(最貧困の果て)の貧困女子たちを取材しています。

一見華やかな東京、または大都市圏で女性が一人で暮らしていくのは本当に厳しく、長い人生のどこかで躓いたら貧困に転落し、生涯抜け出すことができない可能性が高いとのこと。

そして地方の貧乏、貧困の風景は大都市圏のそれとは異なっていることが描かれています。

また、本土から遠く離れた沖縄には沖縄ならではの事情があり、最貧困女子に落ちていく深刻な姿が取材されています。

そして、問題のある家庭におけるDV、ネグレクトなどから行き場のない未成年が貧困女子を生み出す最大の要因となっているという深刻な問題がわかります。

かつて、日本が発展途上であった頃は、もっと貧しかった部分もあったけれど、皆、未来に希望を持っていたと思う。現在はあの頃に比べればずいぶん豊かになっていると思えるのですが、貧困問題は依然としてあり続け、より深刻な問題になっているようです。

この厳しい現実は、日本がこのまま衰退し後進国になってしまうのではないかという危惧さえ感じました。

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2021年5月 1日 (土)

槍ヶ岳開山

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文化10年(1813年)、富山の百姓一揆にまきこまれ、過って妻のおはまを刺殺してしまった岩松は、国を捨てて美濃までやってきた。

そこで岩松は出家し、自らに厳しい修行を課していくのだった。

その後、岩松は戒名を播隆(ばんりゅう)と名付けられ、妻殺しの呵責に苦しみながら修行を続ける播隆は未踏の岩峯・槍ヶ岳の開山を目指し苦難の末に初登頂に成功したのだった・・・。

新田次郎氏の実話に基づいた伝記小説ですので読みながらいろいろ考えさせられます。

江戸時代に起きた飢饉や百姓一揆などの記述や、修験者とはどのような生活や活動をしているのか、更に未踏の高山を開山するとはどういうことなのか等、いろいろなことを知りました。

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