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2016年11月11日 (金)

切り捨て SONY

Sonyソニーと言えば、かつてはトランジスタラジオやトランジスタテレビ、テープレコーダー、小型ビデオテープレコーダー(ベータ)、トリニトロンカラーテレビなど世界初、または日本初の画期的な商品を生み出してきた。

私たちはソニーの製品に深い期待と愛着を感じていたし、ソニーはそんな私たちの期待に応える商品を提供し続けてくれた。

そんなソニーがいつしか画期的な商品が途絶え、ソニーの名前が出るニュースはリストラの話題というようになって久しい。

一体、ソニーはどうなってしまったのか?

この本は、そんな疑問に答える内容であった。

「ソニーは人を活かす」と言われたソニーがソニーらしかったのは創業者の井深大さん、盛田昭夫さんらが居た時代のことであり、今は「リストラのソニー」となってしまっているようだ。

そのリストラは最高経営責任者が出井伸之氏の頃から始まり、ストリンガー氏の頃もっとも激しく、それでもソニーの経営は回復せず、現在もまだ続いているらしい。

ストリンガー氏などは8億を超える年棒を得ながら、やったことはリストラばかりで結局、赤字を更に増やしただけだった。

この頃、他の多くの電機メーカもリストラを行ったが、ソニーのように10回以上もリストラを続けた会社はすくない。

それにしても、この本に書かれた、リストラ部屋に関する内容は、想像を超えるものだった。

今では、ひょっとしたら多くの企業にもあるかもしれない。そのリストラ部屋のお手本がソニーだったようだ。

 

私の以前の会社で定年直前の頃に窓際族的な扱いを受けたが、リストラ部屋などは話に聞くだけで、それがどんなところかは想像するだけだったが、この本を読んでよくわかった。

この本ではソニーをやめた後、新しい仕事で生き生きと働いている様子も書かれており、すこし救われる気がする。しかし必ずしもそういう人ばかりではないだろうとも思えるが・・・・。 

ソニーは失敗を恐れず、新しいものに果敢にチャレンジする風土があった。

しかしソニー大きくなるにつれ、採用する社員は成績優秀な優等生をとるようになる。 成績優秀な優等生は失敗しない、というより失敗を恐れる。だからリスクの高いことはできなくなる。これがソニーが凋落させたということだろう。 

リストラは確実に固定費が減る。だから、経営者はリストラすれば利益が出るように思ってしまう。しかし、売れる商品を開発しなければ、結局もうからない。

今のソニーはかつてのソニーとは全く異なってしまっていることがよく分かった。

ソニーはこの悪循環に陥ってしまったようだ。もうソニーに期待することはできないと思ったほうが良い。

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