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2016年8月 5日 (金)

カリスマ

Photo_2この本の題名「カリスマ」は、副題に「中内功とダイエーの戦後」とあるように、かつて日本一のスーパー「ダイエー」をつくった「中内功」のことである。 

この本によると、中内氏は、大正11年、大阪市西成区で生まれ、神戸高等商学校(現・神戸商科大学)を出、太平洋戦争でソ満国境からフィリピン戦線に転戦しルソン島で死線をさまい、米軍の捕虜となった。 

戦後、神戸に復員し、父が経営する「サカエ薬局」を手伝い始めた。 

そして、戦後の混乱期、中内氏は日本一のスーパー「ダイエー」へと奇跡の躍進が始まるのである。 

しかし、頂点に達したダイエーは1990年代に業績が悪化し、中内氏の「カリスマ」的経営は様々な問題を抱え、それが表面化していく様子が細かく語られている。

この本は1998年に出版されたものである。

この時期の中内氏とダイエーは、業績は低迷し後継者は育たず、まるで関白になった秀吉の晩年を思わせる。

この後、2005年に中内功氏は2005年に83歳で亡くなり、その後、ダイエーはイオンなどの傘下となり、現在に至っている。

私は仕事がら「松下幸之助」さんやソニーの創業者「井深太」さん、「本田宗一郎」さんなど製造メーカーの創業者についてはいくつか本を読み知っていましたが、「中内功」さんのような流通業の創業者の生涯についての本を読んだのは少なく、中内さんの生き方にはかなりの驚きがありました。

かつて、ダイエーは近くにあり、よく利用していました。そのダイエーが閉店し、やむなく隣の市にあるダイエーへ行きました。その店も閉店し、隣の県にあったD-マートに時々行っていましたが、ついにその店も閉店してしまいました。

この物語は私の生活にも少なからずかかわり続けた大手スーパーの生々しい物語でした。


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