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2016年3月

2016年3月25日 (金)

探偵工女

Photoこれは殺人事件の犯人を捜すサスペンス小説である。

 

事件が起きたのは、世界遺産に登録された「富岡製糸場」だった。

時は明治6年6月、という設定。

明治政府が総力を挙げて建設した富岡製糸場。

開業翌年となるこの年、時の皇太后と皇后がその地へ初めての行啓をする直前に、工女が死体となって発見された。

さらに一人の工女が忽然と姿を消し、工場に暴動の危機が迫るのだった・・・・。

この小説は謎解きのストーリーだけでなく、当時の富岡製糸場の内部や、そこで働く人々の構成、仕事内容、普段の生活などが書かれているので、結構、面白く読みました。

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2016年3月18日 (金)

ホンダジェット

Photo世界有数の自動車メーカーに成長した本田技研工業の創業者である本田宗一郎氏の夢であった飛行機。

この本は、副題に「開発リーダーが語る30年の全軌跡」とあるように、本田による小型民間旅客機ホンダジェットの開発物語である。

1986年に航空機開発の決定がなされ、その後30年にわたる開発の過程が、機体の開発の責任者だった藤野道各氏とジェットエンジンの開発責任者だった藁谷篤那氏を中心に書かれている。

それはNHKのプロジェクトXをさらに詳しく解説したような内容であり、ホンダという会社をつらぬくスピリットが伝わってくる。

著者は石川島播磨重工業(現IHI)で20年余の間ジェットエンジンの設計に携わった人だということで、かなり専門的な内容も書かれている。

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2016年3月11日 (金)

教団X

Xどこかにあったような宗教団体。

現代科学の宇宙、素粒子論と人間の意識を結びつける教義で人々を結びつける。

そして、性の快楽と洗脳で何かをたくらむ謎の教祖によるカルト教団X。

2つの教団が絡み合いながら、教祖達の素性があらわになっていくと、そこには世界紛争地帯に渦巻く悪と陰謀の世界がすこしずつ見えてくる。

果たして彼らの陰謀と目的は何か?

謎の信仰”R”とは?

物語は洗脳された多くの信者達だけでなく国家権力をも巻き込んでいくのだった。

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2016年3月 4日 (金)

下流社会

Photo1950年代後半から1970年代前半にかけての高度経済成長期に中流社会が発展した。いわゆる「新中間層」である。

つまり、主としてサラリーマンであり、財産は特に持たないが、所得が毎年増えて生活水準が向上していくという期待を持つことができる「中」の人が増えた。

だが現在、階層格差が広がっている。

つまり、この「中」が減って「上」と「下」に二極化している。

ここでいう、「下流」は「下層」ではない。

「下層」というと本当に食うや食わずの困窮生活をしているイメージである。

「下流」は基本的には「中の下」である。

食うや食わずとは無縁の生活であるが、やはり「中流」に比べれば何かが足りない。

その足りないものとは、それは意欲である。

「下流」とは、単に所得が低いということではない。コミュニケーション能力、働く意欲、学ぶ意欲、消費意欲、つまり総じて人生への意欲が低いのである・・・・・・・。

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