日本の「神話」と「古代史」がよくわかる本
この本は「古事記」と「日本書紀」の物語をわかりやすく解説したものです。
日本神話に関する本を何冊か読んだのですが、なかなか理解できないのです。
たとえば、登場する神の名前がカタカナで長いため、読みにくく、似た名前の神が次々現れるのでまったく覚えられないのです。
この本では、その理解しにくい物語を理解しやすくする工夫がされています。
まず、記紀の時代を順に8つの章に分け、まずその時代のあらすじが書かれています。
その後、詳しい物語を「古事記」と「日本書紀」の内容を対比するように書いてあるのです。
その後に、その章に登場する人物(あるいは神)についての解説があるのです。
そしてそれらの内容は項目ごとに1~3ページの長さに簡潔にまとめられていますので、とても読みやすいのです。
前の内容を思い出すために読み直そうとした時どこに書いてあったのかは項目を探せばすぐに見つかるのです。
そうはいっても、この頃の歴史は何度読んでもわかりにくいと思います。
記紀に書かれた物語は、神々による国土創生から大化の改新の頃までとなっています。
神話の時代はともかく、大和朝廷の誕生の頃からの歴史は天皇をめぐる権力争いの歴史であり、陰謀、裏切り、暗殺に明け暮れていたように感じ、読んでいてうんざりしました。
もちろん、武士の時代になっても将軍の跡目争いは珍しくなかったので、やはり権力争いはいつの世でも避けられないものかもしれません。
それでも大化の改新の後あたりで律令制度など国家のしくみが整備されてくることにより、時代が下るに従って良くなってきた様にも思えます。
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