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2014年8月29日 (金)

東電OL事件

Ol「東電OL事件」とは、1997年に渋谷で起きた殺人事件のことである。

殺されたのは東京電力の本店に、当時、企画部経済調査室室長として勤務していた、39歳の女性であった。

その女性は1991年頃から東電本店での勤務が終わると、渋谷の円山町界隈において道行く男性に声をかけたり、なじみになった客と待ち合わせたりして売春を繰り返していた。

そして1997年3月8日の夜、神泉駅の近くの2階建てアパートの一室で殺害されたのだった。

そして5月30日、事件のあったアパートの隣のビルに住んでいたネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリ氏が強盗殺人容疑で逮捕された。

その後、

2000年4月に東京地裁で無罪の判決が下されるが、検察側が控訴。

2000年12月に東京高裁はゴビンダ氏に有罪判決を下す。

弁護士が上告するも最高裁は上告を棄却し無期懲役の有罪が確定するのである。

ゴビンダ氏は終始無罪を主張しており、2005年ゴビンダ氏より東京高裁に再審請求がなされた。

再審請求審の過程で被害者の体に残された精液をふき取ったガーゼ片が冷凍保存されていること等がわかった。

DNA鑑定の結果、それがゴビンダ氏以外の第三者のもので殺害現場に残されていた体毛とDNA型が一致していることが判明した。

その結果、女性を殺害したのはその第三者の可能性が高まり、ゴビンダ氏の刑の執行が停止され、ゴビンダ氏は釈放されネパールへ帰って行ったのである。

この事件は、当初マスコミで騒がれたが、その後あまり報道されることは少なかった。

私は、佐野真一氏が書かれたドキュメンタリ「東電OL殺人事件」によりこの事件の詳細を知ったのでした。この本では第一審で無罪となるまでの経緯が詳しく書かれていました。

その後書かれた「東電OL症候群」では東京高裁での逆転有罪になるところまでが書かれていました。

佐野氏はこの事件を詳しく取材されてゴビンダ氏は無罪であるという確証のもとにこれらの本を書かれていたようです。

そして今回の「東電OL事件」はゴビンダ氏の再審決定後に書かれたもので、著者は読売新聞社会部となっています。

今回、新しいDNA鑑定の結果によりゴビンダ氏の無罪が確定したことは現在の裁判制度の問題点の一つを提起した大きな出来事だと思います。

この事件について詳しく知りたい方は下の本を読んで見てください。

2010年に、重大事件の公訴時効が撤廃されたため、この事件は時効撤廃の対象となり、この捜査は無期限で続くことになったそうです。

いつか鑑定された第三者のDNAを持つ男が発見された時、真犯人が特定されるかもしれない。

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