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2013年9月

2013年9月30日 (月)

神々の岩壁

Photo_2先週と同じ本です。 

写真のようにこの本は「蒼氷・神々の岩壁」となっています。 

この本には「蒼氷」の他に「神々の岩壁」と他二編の短編が掲載されています。 

先に「蒼氷」を紹介しました。

今回は本の表紙に載っている「神々の岩壁」を紹介します。 

これは南博人という実在したクライマーを描いた実録小説です。 

主人公の南博人はヒマラヤ登頂を夢み、岩と氷壁に青春をかけた天才クライマーで、登攀不能といわれていた谷川岳衝立岩を征服するまでの半生が描かれています。 

岩壁登攀の様子が克明に描写されており、まるで一緒に登っているような気持になります。 

題名の「神々の岩壁」というのは未登攀の岩壁のことで登攀不可能と思われるところをそう呼んだそうです。 

南博人は谷川岳衝立岩の他にも数々の「神々の岩壁」と呼ばれた岩壁を征服したそうです。

 

2013年9月27日 (金)

蒼氷

Photo本の題名は「蒼氷・神々の岸壁」となっています。この本の中には4つの物語が治められており、ここでは最初の「蒼氷」を紹介しま~す。

「蒼氷(そうひょう)」は富士山頂にあった気象庁の富士山観測所の所員を主人公に描いた小説です。

時代は昭和7年から昭和10年、富士山観測所が富士山頂の東賽河原にあった頃です。

主人公の守屋紫郎は富士山測候所の観測員であり、およそ40日交代で富士山頂の観測所に勤務(滞在)しています。

富士山頂の過酷な気象条件、そしてそこで起こる様々な出来事が非常にリアルに描かれています。

実は作者の新田次郎氏は気象庁に勤務し、富士山観測所の所員を経験した方なのです。

経験者でなければ書けない、実にリアルな迫力には圧倒されます。

冬の富士山頂の過酷な気象環境、夏の台風の凄まじい破壊力、このような脅威の大自然の中で起こる遭難、その迫力には圧倒されます。

そしてこの小説は恋愛小説でもあります。

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2013年9月21日 (土)

風葬の城

Photo_2この小説は白虎隊のふるさと、会津を舞台にした旅情サスペンスである。

浅見光彦は会津にある漆器工房を見学していた。

そこは工場と展示即売場とが繋がっている見学コースからお客をそのまま売場へ直行させる、そういうところである。

そこで光彦が見学している目の前で下地塗の作業をしていた職人平野浩司が突然苦しみだした。

殺人事件の第一発見者となった浅見光彦の名推理が始まる。

冒頭にでてくる会津漆器をはじめとし、会津人の気質、白虎隊、等について様々なことが描写される。

そして会津と日光を結ぶ国道121号線沿いの若郷湖、東山温泉、芦ノ牧温泉、そして大内宿などの旅情を織り込みながら物語は進んでいく。

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2013年9月14日 (土)

スプートニクの恋人

Photoまた村上春樹の世界を堪能した。

この本のカバーには次のように書いてあった。

「22歳の春にすみれは生まれて初めて恋に落ちた。広大な平原をまっすぐに突き進む竜巻のような激しい恋だった。それは行く手のかたちあるものを残らずなぎ倒し、片っ端から空に巻き上げ、理不尽に引きちぎり、完膚なきまでに叩きつぶした。--そんなとても奇妙な、この世のものとは思えないラブストーリー!!」

まさにこの通りの物語ではあるが、読む前に想像したこととは大きく異なる予想外の展開!

それはいつも村上春樹を読んだとき遭遇すること。

村上春樹の不思議な世界はいつも予想を上回る。

カバーに書いてあった冒頭の文章は、じつはこの小説の書き出しの文章だった。

この本の題名のスプートニクというのはその昔ソビエトが打ち上げた世界初の人工衛星の名前である。

そしてこの小説の主人公「すみれ」の恋人が「スプートニクの恋人」になる。

なぜそうなったかは小説を読んでいただくほかないが、毎度のことながら村上春樹の小説は不思議な小説だ。

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2013年9月 7日 (土)

県庁おもてなし課

Photo今回は「県庁おもてなし課」という小説を読みました。

この小説はライトノベルと分類される小説だそうです。

実はこの小説は長女が読んで「面白かった、高知へ旅行したくなった」と言っていたのを聞き、私も読んで見ることにしたものです。

小説ですが、旅行に関係が深い内容ですのでカテゴリを「小説」ではなく「旅行・地域」にしました。

書いた人は高知県生まれの「有川浩(ありかわ ひろ)」という女流作家です。

物語は、高知県庁に生まれた新部署「おもてなし課」でのお話です。

「おもてなし課」は観光立県を目指し、県外観光客を「おもてなし」する心で県の観光を盛り立てる目的で設立されました。

この「おもてなし課」に配属された若手職員の掛水史貴たちが「おもてなし課」は具体的に何をどうすべきか考え行動していく物語です。

そして、この小説はある意味で恋愛小説でもあります。

どこにでもいそうな同じ職場ではたらく男女がしだいにお互いを理解しあっていく物語、そして、もうひとつちょっと変わった設定の男女の恋愛が描かれています。

会話の中に現れる高知弁も、この小説に彩りを与えて、高知県の雰囲気と旅情あふれる物語となっています。

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