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2012年9月10日 (月)

街道をゆく 12

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書 名:街道をゆく
作 者:司馬遼太郎
発行所:朝日新聞社
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司馬遼太郎さんの「街道をゆく」シリーズは私の好きな読み物の一つです。今回は「その12・十津川街道」を読んだので紹介します。

十津川街道は奈良県の五條市から和歌山県の新宮市に至る、現在では国道168号線にあたり、奈良県の南端部に位置する十津川村を通る古(いにしえ)の街道である。

最近、豪雨で大きな被害が起きたことでも有名なったところである。明治22年にも大きな水害が発生し、その被災者家族が、北海道に集団移住し、新十津川村をつくったということでも知られている(らしい)。 

この十津川村の古代から明治維新まで、十津川郷(村)は誰の領地でもなかった。すなわち、この十津川郷は交通の隔絶した大山塊で中央政権の及ばない政治的空白地帯であった。地形的にコメが採れる土地がなかったため税が免除された免租地だった。十津川の民はおそらく狩猟が仕事であったと思われる。

十津川の農民は税が免除されるという特権を誇りとし、全村が武士だと思い込んで、時に歴史上の戦いに兵を派遣している。たとえば、保元の乱等にも加担したそうで、幕末の天誅組事件などにも登場したとある。十津川の民は弓矢に長けた精兵だったようである。

この本を読む限り、十津川街道は、それはすごい峻嶮の地であったことがわかる。熊野詣でもこの道を通るならそれは大変なことであったことが想像される。

 

この本一冊に十津川街道が充てられている。古事記、日本書紀の時代から、太平記、そして幕末、明治維新まで、それほど、この十津川は古から現代まで秘められた話題が多い地のようである。

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