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2012年4月14日 (土)

皇女の霊柩 (内田康夫)

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書 名:皇女の霊柩(こうじょのれいきゅう)
作 者:内田康夫
発行所:角川書店
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今回は、テレビのサスペンスドラマなどでおなじみの内田康夫さんの浅見光彦シリーズの推理小説を取り上げる。

内田康夫さんの浅見光彦シリーズはその小説ごとに日本各地の美しい旅情や歴史を織り込みながら、主人公の自称ルポライター浅見光彦が小説毎に出会う美女と一緒になって事件を解決していく推理小説である。

この「皇女の霊柩」では浅見光彦は岐阜県の馬籠宿(まごめじゅく)で起きた殺人事件に取り組むことになる。皇女とは幕末に京から江戸の将軍家へ降嫁がされた悲劇の皇女和宮のことであり、その和宮が中仙道をとおり江戸に下った歴史上のエピソードをからませながら物語は繰り広げられる。

浅見光彦シリーズの小説は数多くあるが、ここで取り上げたのは理由がある。それは、この事件の往時の宿場町の風情を残す中仙道馬籠宿で起きた殺人事件のトリックにまつわる話題を紹介したいからである。

この馬籠宿は中央高速の上り線の神坂(みさか)パーキングと直線距離で1キロくらいしか離れていないのである。馬籠で殺人事件があった時刻、犯人は中央高速を名古屋方面から東京に向かって走行中で、同乗者は短時間のトイレ休憩以外、彼が途中どこにも立ち寄らなかったことを証言しアリバイが成立していた。

実は犯人は中央高速神坂パーキングでトイレ休憩したと見せかけ、パーキングの外に用意していた車で馬籠宿に行き(車なら3~5分くらい?)、そこで殺人を行い何食わぬ顔で、パーキングに戻り、東京へのドライブを続けた。名古屋から東京へ中央高速を走っていた人間が、同じ時間に旧中仙道の宿場町で殺人をおかすことは不可能であるという盲点をついたトリックである。

この小説を読んだ私はグーグルマップと(航空写真)から、確かに神坂パーキングと馬籠宿がこの小説に書かれたとおりの位置関係にあることを確認した。そして実際に名古屋から東京に向かってドライブ中に神坂パーキングに車を止め、パーキングの外に出て馬籠宿まで歩いてみた。徒歩の場合、車よりも近道ができるので(最短距離で)、片道15分くらいの距離であった。また、乗合バスの停車場も近くにあり、時間さえ合えば、バスで5分くらいで行けるだろう。

このように、私は小説に取り上げられたエピソードを実際に、自分の足で確認して見る、そのような楽しみ方をしている。

推理小説のトリックをばらすというのは無粋なことですが、物語は複雑なので上記トリックを先に知ったとしても、この小説の面白みがなくなることはない思うので、興味を持たれた方は文庫本でも買って是非読んでみてください。

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